大殿経済研究所は、航空を軸に「教育」「地域活性化」「地域交通」「インフラ研究」の4つのテーマで活動しています。


航空 × 地域活性化

地方と地方が、直接つながる社会へ。

失われた30年、グローバリゼーションが世界を席巻し、日本の工場は海外へ移転しました。国内では東京への一極集中が続き、社会や価値観も東京を中心としたものになっています。若者が故郷を離れ、東京を目指すことも少なくありません。

それでも、「自分はここが良い」と思うことは、いけないことでしょうか。

明治以降、日本では政治、メディア、交通など多くの機能が東京に集中してきました。その結果、人や企業も東京に集まりやすい仕組みになっています。大殿経済研究所は、航空機と空港を活用することで、地域と地域が直接つながる社会を目指しています。

移動時間のイメージ

  • 宇部 ⇔ 東京 約90分
  • 宇部 ⇔ 札幌 約120分
  • 宇部 ⇔ 松山 約20分
  • 宇部 ⇔ 大分 約15分

※飛行時間は参考値です。航空機・航路・運航条件等により変動します。

ウェブ上では、空間の制約を受けずに大量の情報が自由に行き交う時代になりました。一方で、人間の移動には、今も時間や距離の制約があります。

地方を豊かで楽しい場所にするためには、地域と地域が直接つながることも大切だと考えています。航空機を使って地域同士を短時間で結び、それぞれの地域が持つ豊かさを直接共有できる仕組み。私たちは、そのような社会を目指しています。

東京の魅力は東京で楽しみながら、日本各地にある多様な魅力も、地域同士が直接つながることで共有できる世界を望んでいます。


STEAM教育

本物に触れ、「試す」ことから学ぶ。

本田宗一郎は「見たり、聞いたり、試したり」の中でも、実際に試すことを最も大切にしていました。

「空飛ぶSTEAM教室」は、単なる知識の習得にとどまらず、HondaJetという実機に触れる「本物の体験」を提供する取り組みです。

地方における体験機会の差を少しでも縮め、子どもたちが自ら見て、聞いて、試すことを通じて、好奇心や自ら考える力——いわゆる非認知能力——を育む一助となることを目指しています。

Science、Technology、Engineering、Arts、Mathematics。山口宇部空港でのこの取り組みが、子どもたちの知的好奇心に火を灯し、未来のイノベーターが生まれるきっかけとなること、そして地域活性化の一助となることを願っています。


南瀬戸内海ビジネスジェットNETWORK構想

かつて海で結ばれていた地域を、21世紀の航空技術で再び結ぶ。

昨年の山口宇部空港「空の日記念フェスティバル」において、本田航空株式会社のご協力のもと、大分事業所からHondaJetが飛来しました。その際、パイロット資格を持つ本田航空の担当者から、大分から山口宇部空港までは約15分程度との話を伺いました。

HondaJetによる飛行時間の目安

  • 大分空港 ⇔ 山口宇部空港 約15分
  • 大分空港 ⇔ 松山空港 約20分
  • 松山空港 ⇔ 山口宇部空港 約20分
  • 松山空港 ⇔ 岩国空港 約10分

※上記は参考値であり、実際の運航時間を保証するものではありません。

一方、山口市から本田航空大分事業所へ向かった際には、約3時間半を要しました。松山市までも自動車では4時間以上かかります。

私たちは東京へ向かう新幹線や航空路線には恵まれています。しかし、地方都市同士の移動は依然として不便で、「近くて遠い」関係になっている地域も少なくありません。

かつて、この地域は一つの経済圏でした

山口県、愛媛県、大分県に囲まれた南瀬戸内海地域は、古来より海上交通によって強く結ばれた一つの経済圏でした。北前船が行き交い、人と物と情報が瀬戸内海を自在に往来していました。

赤間関(下関)、御手洗(呉市)、三津浜(松山市)、府内・鶴崎(大分市)などの港町は海上交易によって繁栄し、今日でもその面影を残しています。

現在も、松山市49万人、大分市47万人、周南市13万人、岩国市12万人、別府市11万人といった都市が並び、防予フェリーや周防灘フェリーが地域の交流を支えています。

かつて海運技術によって結ばれていた地域が、鉄道と高速道路を中心とした近代交通体系の中では、むしろ時間的に遠くなってしまったとも言えます。

構想が目指すもの

Hondaは、モビリティが提供する価値として「時間や空間といったさまざまな制約からの解放」と「人の能力と可能性の拡張」を掲げています。HondaJetをはじめとした航空モビリティは、地方都市同士の移動のあり方を変える可能性を持っています。

南瀬戸内海ビジネスジェットNETWORK構想は、単に新しい航空路線をつくるという提案ではありません。かつて海によって結ばれていた地域の交流を、21世紀の航空技術によって再び活発にすることを目指す構想です。

東京を経由しなくても、人が会える。企業同士が結び付く。投資が生まれる。観光客が行き交う。山口・愛媛・大分・島根を中心とする南瀬戸内海地域を、再び一つの経済圏・生活圏として結び直す。それが、大殿経済研究所が考える「南瀬戸内海ビジネスジェットNETWORK」です。


航空インフラの活用研究

山口県第3空港の可能性|防府北基地

山口県には、県東部に岩国錦帯橋空港、県西部に山口宇部空港があります。県央部の防府市には、現在、航空自衛隊が使用する防府北基地があります。

防府北基地は1944年に旧陸軍の防府飛行場として開設され、現在は航空自衛隊第12飛行教育団などが所在する、パイロット養成の拠点となっています。戦後にはイギリス連邦占領軍の一員であったオーストラリアのカンタス航空が定期便を就航させ、1963年には東亜航空が防府〜広島便を運航していた時期もありました。

大殿経済研究所では、この防府北基地の将来的な官民共用化を一つの構想として考え、山口県央部の新たな交通インフラとして活用できる可能性を研究しています。

※「山口県第3空港」は、大殿経済研究所による構想・提案であり、現在計画が決定しているものではありません。

→ 詳しく見る(研究記事「山口県第3空港の可能性について」)

山口県第4空港の存在|小月航空基地

山口県下関市には、海上自衛隊小月航空基地があります。この飛行場は、1937年に地元下関市や下関商工会議所の要望を受け、逓信省所管の民間空港「下関飛行場」として着工された歴史を持ちます。その後、陸軍、米軍、警察予備隊などの管理を経て、現在は海上自衛隊が使用しています。

大殿経済研究所では、この歴史ある航空インフラについても、関門海峡に面した立地を生かした将来的な地域交通への活用可能性を研究しています。

※小月航空基地の官民共用化についても、大殿経済研究所による構想・提案です。

→ 詳しく見る(研究記事「山口県第4空港の存在について」)